第4章 4<生活習慣病とその予防>

ポイント 
生活習慣病の原因を知り予防することで、健康作りに役立て、生活の質を高めよう。

生活習慣病は、塩分の過剰摂取、肥満、飲酒、喫煙、ストレス、運動不足、偏食などのいろいろな要因が関わり、
内臓脂肪が過剰に蓄積されることが原因で起こる。
日本人の三大死亡原因(がん、虚血性心疾患、脳血管障害)の疾病の引き金になる。

 注)虚血性心疾患: 心筋梗塞や狭心症など。
   脳血管障害: 脳梗塞や脳出血、くも膜下出血など。

また、メタボリックシンドロームも放置すると生活習慣病に進展する。
 
 注)メタボリックシンドローム:
   内臓脂肪型肥満の人が、高血糖、高血圧、脂質異常のうち、ふたつ以上を併せ持った状態いう。

代表的な生活習慣病

高血圧症

 サイレントキラーと呼ばれ、自覚しないまま進行する。
 高血圧症の約90%は、原因不明の本態性高血圧だが、生活習慣と関わりが深いことがわかっている。
 
 日本高血圧学会のガイドラインでは、
 収縮期血圧140mmHg以上 または 拡張期血圧90mmHg以上の一方あるいは、両方の状態を高血圧と判断。
 
 注)
 収縮期血圧とは: 心臓収縮し、心臓から血液がドッと流れたときの血管にかかる圧力
 拡張期血圧とは: 心臓が拡張し、心臓からの血液量が減ったときの血管にかかる圧力
 

動脈硬化症

 動脈が狭くなり、血液が全身にスムーズに供給されなくなる。(動脈が硬く、弾力がなくなり、血管壁の内側が肥厚し狭くなる)
 病状が進むと、心臓や脳の血管が完全に詰まり、血液による栄養や酸素の供給がストップするので、その先の細胞は死滅。
 
 結果として、心筋梗塞、脳梗塞になり、死亡することもある
 高血圧症と脂質異常症を併発すると、動脈硬化は一層悪化する。
 動脈硬化は子供のころから始まっていて、中年期以降に症状が現れる。

脂質異常症(高脂血症)

 血液中のコレステロールや、中性脂肪などの脂肪が過剰な状態。
 比較的太い動脈の血管壁に、脂肪が沈着して石灰化すると、血管の内膜が肥厚する。

 糖質や動物性脂肪の多い食事の人は、動脈硬化に進みやすい。

    善玉コレステロール:
     高比重リポタンパク(HDL)
     溜まったコレステロールを肝臓に戻すはたらき

    悪玉コレステロール:
     低比重リポタンパク(LDL)
     動脈硬化の原因となるコレステロールを全身の組織に運ぶはたらき
 
    *両者のバランスが一定に保たれていれば問題ない。
      中性脂肪が多いとHDLが減り、LDLが増えやすくなる。

糖尿病

 血糖値を下げる働きのあるインスリンと、 血糖値を上げる働きのホルモン(グルカゴンなど)のバランスによって、
 血糖値は一定に保たれているが、何らかの理由で血糖値が増えてしまう病気を糖尿病という

 普通は血中の糖は腎臓でろ過され、再吸収されるので、尿には出ないが、血糖値が高すぎると再吸収しきれずに、
 尿に出てしまう。
 悪化すると網膜症、腎障害、動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞、壊疽などの合併症を引き起こす。
 
 原因:
  I型:若年性糖尿病
     インスリンが十分に分泌されない。

  II型:日本人の糖尿病の約9割がII型。
     生活習慣と密接な関係(カロリーオーバーな食事など)
     肥満により、インスリンの作用を弊害する物質ができる。
          

痛風

 高尿酸血症の影響で引き起こされる。
 血中に溶けきれない尿酸が結晶となって、関節にたまり、関節炎を起こす。
 中高年の男性に比較的多い。 

 原因:
  プリン体を多く含む食品の過剰摂取や、腎臓のろ過機能の低下による。   
  (レバーなどの臓物、肉、魚 ビールなどに多く含まれる)