基材論/油脂について

脂質の分類

油脂とは化学構造上、1分子のグリセリン(アルコール類)と、3分子の脂肪酸から成るエステル(トリアセルグリセリン)であり、
これらを主成分とした動植物から採取した油の総称。

種類をわかりやすいように図にしましたので見てください。
ここをクリック→ 脂質の種類分け

キャリアオイルとしては、植物性の以下の3種を使う。
  
  ・植物性油脂:  室温(24℃)で液体
  ・植物性脂肪:  室温(24℃)で固まる (ココナッツ油)
  ・植物性ワックス: (ホホバ油)

  注) 化粧品を作る時などに使われる植物性スクワランは、高度飽和炭化水素で、ロウでも油脂でもない。
 

脂肪酸

   Cが鎖状に横に長くつながっている=脂肪族 
   炭素数が10個以下は、低級脂肪酸(融点が高いので、固まりやすい)
   炭素数が12個以上は、高級脂肪酸(融点が低いので常温で液体)

  
      *アロマテラピーでは炭素数16~18のものを使用
        C16 パルミチン酸、パルミトレイン酸 
        C18 オレイン酸、リノール酸、リノレン酸

飽和脂肪酸

   ・1個の炭素原子(C)の周囲に、4個の原子が結びついていて、二重結合を持たないので不活性(酸化しにくい)
   ・体内に摂取されると、すぐには分解されず、いざという時の貯蔵脂肪となる。   
   ・炭素10個以下の脂肪酸(低級脂肪酸)は、常温で固体。
      C8:0 カプリル酸、C10:0 カプリン酸 などがあり、ココナッツ油に含まれている。    
   ・炭素12~24個の脂肪酸(高級脂肪酸)は、植物種子や動物脂肪に見られ、常温で液体。
      C12:0 ラウリン酸   C14:0 ミリスチン酸 
      C16:0 バルミチン酸  C:18:0 ステアリン酸 
      などがあり、小麦胚芽油やセサミ油などに含まれる。

   ・それ以上鎖の長いものは、ロウの成分として存在する。

注)  C は炭素のことで、その後の数字は炭素の数で、:の後は二重結合の数を表す。
    飽和脂肪酸は二重結合がないので、:0(ゼロ)と表示する。

不飽和脂肪酸

 *一価の不飽和脂肪酸: C16:1 バルミトレイン酸 C18:1オレイン酸
                 二重結合が1つ
                 マカデミアナッツ油に多く含まれる。

                 注)パルミトレイン酸は、皮膚に含まれる成分

 *二価の不飽和脂肪酸: C18:2 リノール酸  
                  二重結合が2つ
                 
 *三価の不飽和脂肪酸: C18:3 リノレン酸
                 二重結合が3つ

  ◎二重結合が2個以上の不飽和脂肪酸は成長、発育になくてはならない栄養素である。

   注) ・C は炭素のことで、その後の数字は炭素の数、:の後は二重結合の数です。
        例) C18:2 は、「炭素が18個で二重結合がふたつ」の意味。

      ・一価の不飽和脂肪酸は単価不飽和脂肪酸といい、
      それ以上の不飽和脂肪酸は、まとめて多価不飽和脂肪酸ともいう。
      
*一般的な性質
   ・炭素同士が2重や3重結合をしているので、代謝活性がある。
    (結合が切れて、酸素が着きやすい=酸化しやすい

   ・融点が低い=常温では固まらない。

   ・人間の組織体における、多くの調整物質の前駆体であり、細胞の機能が正常に働くように調整している。

   ・組織ホルモンの形成を活性化。

   ・外用ー皮膚の機能を持続的にサポート
        (乾癬、湿疹、神経皮膚炎、乾燥肌、脂性肌、アクネ肌)

* 特有の性質
   オレイン酸: オリーブ油に70%、カメリア油に85%含有。
           心臓循環、血管系、皮膚の保護。
           胆汁の分泌を高めて消化促進作用。        
           (オリーブの産地イタリアでは摂取量が多いため、循環器系の病気が少ない)       

   リノール酸: 月見草に70%含有        
          体内に入りγーリノレン酸になると、免疫系を強壮。
          ホルモンのバランスを整え、皮膚を再生。
          心臓、循環、血管系を保護。
          
          参考) ストレスが強いとγーリノレン酸はできず、変わりに悪い作用を持つプロスタグランディンができ、       
             アレルギー、アトピー、ホルモンバランスの不調を招く。

   γ-リノレン酸: リノール酸が体内に入ると酵素の働きでできるが、月見草、ボリジ油にはもともと含まれている。
           ホルモンに対して積極的に働きバランスをとる作用。  
           心理的に明るくし、神経皮膚炎、皮膚の痒みなど、皮膚の病気を治すのに有効な成分 
 
*必須脂肪酸: リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸   
          体内では合成されないが生命には必須。  
          物質代謝に不可欠。
          食物から摂らなくてはならない。