女性ホルモンの生理作用

女性のからだのサイクル

卵巣と子宮内膜は、密接な関係にあり、約4週間の周期で変化しており、これを性周期といい、
卵巣周期と子宮内膜周期(月経周期)がある。

性周期は自律神経系や精神的なものにも支配されやすい。

性周期とホルモンとの関係

1.排卵前の約2週間
  卵巣周期の卵胞期=子宮内膜周期(月経周期)の増殖期

  ・関係するホルモン
     下垂体前葉から卵胞刺激ホルモン(FSH)
       →卵巣から卵胞ホルモン(エストロゲン)

  ・卵巣では月経が終わる頃から、FSHの刺激で原始卵胞が発育し、卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌が増加する。
  ・子宮内膜は、卵胞ホルモン(エストロゲン)の働きで、子宮粘膜が再生され、厚みを増す。
  ・エストロゲンの分泌量は、排卵直前にピークに達する。

2.排卵

  ・関係するホルモン
     卵巣から卵胞ホルモン(エストロゲン)
       →視床下部から性腺刺激ホルモン放出ホルモン
         →下垂体前葉から黄体形成ホルモン(LH)

  ・卵巣で卵胞が成熟すると、卵胞ホルモンが急増し、その刺激で視床下部から性腺刺激ホルモン放出ホルモンが
   分泌され、下垂体前葉からLHが分泌される。
   LHがの分泌量がピークに達した時、排卵が起こる
   (排卵される成熟卵胞は、通常1個)

3.排卵後の約2週間
  卵巣周期の黄体期=子宮内膜周期(月経周期)の分泌期

  ・関係するホルモン
     卵巣から黄体ホルモン(プロゲステロン)

  ・卵巣で排卵されなかった成熟卵胞は、黄体になり、黄体ホルモン(プロゲステロン)を分泌する。
   ・子宮内膜は黄体ホルモンの働きで、子宮粘膜を肥厚させ血管を拡張する。
    粘膜の分泌を増加して柔らかくし、受精卵の着床に適した環境にする。

  注)排卵後、黄体ホルモンによって、基礎体温は、約0.5℃急上昇して、排卵前低温期から排卵後高温期に変わる。

4.
☆受精しなかった時:子宮内膜周期の月経期
             卵巣では、黄体が次第に小さくなり、白体になると黄体ホルモンの分泌が止まる。
             子宮内膜では、粘膜が剥がれて、血液とともに排出される。
             月経が始まると、FSHの分泌が増えてきて、次の周期が始まる

☆受精した時: 黄体は更に大きくなり、妊娠中はずっと継続して黄体ホルモンを分泌する。
          
          分娩後は次第に小さくなり、白体になって、黄体ホルモンの分泌が止まる。
    
           注)白体になれば黄体ホルモンが止まるが、すべての黄体が一度に白体になるわけではないので、
             分泌量がゼロになることはない。

<まとめ>
ホルモン命令系統
視床下部→下垂体前葉→卵巣

・視床下部からのホルモン: 性腺刺激ホルモン放出ホルモン

・下垂体前葉からのホルモン: 卵胞刺激ホルモン(FSH)
                   黄体形成ホルモン(LH)
                   
・卵巣からのホルモン: 卵胞ホルモン(エストロゲン)
               黄体ホルモン(プロゲステロン)

1.FSHの刺激→エストロゲン: 卵巣周期の卵胞期=子宮内膜周期の増殖期(子宮内膜の再生、妊娠成立の準備)

2.LHの分泌量がピークになった時に、排卵。

3.LHの刺激→プロゲステロン: 卵巣周期の黄体期=子宮内膜周期の分泌期(内膜の肥厚、着床に適した環境)